
■専属産業医と嘱託産業医
1000人以上の事業所はその会社に所属する医師を産業医として選任しなくてはいけません。つまり医師を社員として雇用しなくてはいけません。日本には1000人程度の医師が専属産業医として活動しています。50人から999人の事業所に関しては非常勤の産業医の選任が義務図けられています。日本では3万人程度の嘱託産業医が活動しています。
■事業所の規模について
50人以上の事業場には産業医の選任義務があります。派遣社員に関しては常時受け入れている社員数、アルバイト、パート社員に関しては正社員の4分の3以上の就業している社員数を追加して計算してください。事業者は社員ではないので、役員は計算からはずしてください。
1つの事業所であるか否かは場所的な観念から決定されます。同一の場所にあればひとつの事業所として、場所的に分散さされていれば、原則的に別な事業所です。5000人の社員がいても分散され、50人以上の事業場がなければその会社には産業医は法的には必要ありません。
業種もその業態によって個別に決められます。例えば製鉄業は製造業ですが、本社はその他の事業になります。工場は1種衛生管理者が必要ですが、本社は2種衛生管理者の選任で問題ありません。 正社員の数が10人であっても、派遣労働者を常時40人受け入れていれば合計50人になり、その会社は産業医、衛生管理者の選任、衛生委員会の開催が必要です。
■産業医の資格
産業医には資格があります。以前は医師であれば、誰でも産業医になることができましたが、平成8年から資格が必要になりました。 産業医になるためには医師免許のほかに、日本医師会認定産業医または、労働衛生コンサルタントの資格が必要です。
■健康と仕事のマッチメーカー
良い産業医を選任するとどんなメリットがあるのでしょうか?
最近話題になっている横綱朝青龍の問題を例に考えてみましょう。朝青龍関には当初四日市の懇意にしている整形外科医から約6週間程度の休養、加療を要するとの診断書が出ていました。相撲協会はそれを受けで、休養させていた時にモンゴルで事件が起きたのです。最初の診断書は専門医の診断であり、尊重されるべきものです。しかしこれは大相撲というものをよく知らない医師の判断です。「相撲は取れないが、巡業には行ける、土俵入りは出来る」こんな診断書を書いてくれる医師だったら大きな問題にならなかったはずです。会社の実情が判らない主治医には、こんな診断はできません。しかし相撲協会に良い産業医がいればきっとこんな診断書を書いてくれる筈です。
■ここが違う 医師と産業医
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臨床医 |
産業医 |
仕事場
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病院
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会社 |
| 対象者 |
病人 |
健康人 |
| 仕事 |
病気の有無を考える |
仕事の可否を考える |
| 事業者への勧告権 |
無し |
あり |
■産業医の職務
産業医の仕事というと健康相談と考えがちですか、マンネリ化しやすく、案外相談件数が少ないのが実情です。 職場環境の改善、労災の防止・過重労働対策・メンタルヘルスといった問題も産業医の大きな仕事です。 会社の実情を知ってもらう為も、職場巡視を励行し、来社時に衛生委員会を開催し社員の生の声を聞いてもらうことをお勧めします。 健診が終わったら一通りチェックをお願いし、成績不良者に対する面談を設定し、必要に応じ、病院を紹介してもらったり、先生の診療所でみてもらうといいでしょう。 労働衛生週間にあわせ社員を集めて講演会を開くと先生の紹介、PRになり健康相談も増えると思います。 病後の復職者には必ず面談し復職が妥当か判断してもらってください。 メンタルヘルスに関しても社員本人だけでなく部下、職場の問題に関して相談をうけてもらうようにすると会社も助かります。
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